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校務支援システム [学校]

 札幌市教育委員会も、2012年度を目処に「校務支援システム」導入に向けて取り組んでいる。

 「札幌市教委も」、と書いたのは、北海道教育委員会も同様の取り組みを行っていて、次年度からの導入を目指している。
 内容的には、学籍関係、出欠関係、成績処理など似たような物だが、道教委と札幌市教委は、全く同等同格の関係なので、一緒に取り組みましょうとはなっていないようだ。

 ともあれ、導入に向けての議論は本格化しているわけだが、心配な点がある。
 それはまず情報管理の問題だ。札幌市内の小・中学生だけでもおよそ135,000人。これに市立高校の学生も加わって、14万人あまりの生徒の学籍、成績、場合によっては指導上の情報が市教委に集中するわけだ。市教委は信頼できる企業あるいは企業体に業務委託する考えのようだが、果たして情報漏洩がないと言えるのか。一流企業においてもハッカーによって顧客情報が盗まれる時代だ。重要な情報こそ一元管理せずに、各学校でネットから分離されたところで管理するのがもっとも安全ではないだろうか。
 また、成績処理に関わって、処理システムが統一化されることによって、成績資料の取り方もまた一元化される結果にならないだろうか。定期テストや小テストのあり方まで規制されることにならないか。学校によっては、一部二期制を取る学校も増えてきているが、それらの動きに耐えうる柔軟なシステムとなるだろうか。

 一旦導入されれば、教師はそれに合わせた校内体制を組むだろう。便利な物ほど依存度が高まる。どこに行っても同じやり方というのは良いようだが、各学校における創意工夫もまた無くなることを意味する。
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