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歌えないということ [雑感]

 癌の治療になる前は、歌うことなど、誰でも出来る普通のことと思っていた。

 大学1年から10年間くらい合唱団に属し歌っていたから、声が出るというのは当たり前と思い、歌が苦手で、と言う人のことを不思議に思っていた。

 でも、今の自分は思ったように声が出ない。それ以前に、唾液の分泌が不十分だから、日中は常に喉が渇き、水やお茶を飲まないと、声すら出すのが不自由な時もある。
 入院中は、全く声が出ない時期もあった。声帯がふるえないのだ。裏声というのだろか、かすれ声は出たので、意志の疎通は出来た。その時は、話すことも歌うことも出来ないのだなぁ、と諦めるしかなかった。
 自分が思うように声が出せなくなって、歌が苦手というのは、自分の声帯をコントロールする訓練が足りない、もしくは、聞いた音と歌う音を一致させる訓練が無かった人たちなのだろうと思う。実際はもっと複雑だろうが。

 歌おうとすると、声帯が自由にならないのが分かる。足を怪我した人が、こうやって歩けるはずなのにと思っても、うまく歩けないのと一緒だ。
 歩くのと同じに、声のリハビリも必要なのだが、まずは唾液が回復しないと声そのものが続かない。
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