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新版『アイヌ神謡集』8月に刊行 [雑感]

 以下、北海道新聞6月8日版からの引用

 アイヌ文化伝承者の知里幸恵の生誕120年を迎えた8日、岩波書店(東京)は幸恵がまとめた「アイヌ神謡集」の新版を8月に刊行すると発表した。
 アイヌ民族が初めてアイヌ語や神謡を文字で表した「アイヌ神謡集」は、23年(大正12年)8月に東京の郷土研究社から出版された。再版などを経て78年に岩波書店が文庫化。現在、67刷で累計20万部を超えるロングセラーとなっている。
 岩波書店によると、新版は初版刊行から100年の節目に合わせて刊行。タイトルを「知里幸惠 アイヌ神謡集」に改め、著者名は入れない。岩波文庫では「知里幸恵編訳」としていたが、幸恵が口承文芸を文学的表現でまとめた作品であることから「編訳」や「著作」ではない形とする。
 アイヌ語研究者の中川裕・千葉大名誉教授が誤植や表現を数十カ所修正し、解説を加える。中川名誉教授は「幸恵は出版前に亡くなり、校正ができなかった。製作過程の誤植などを直し、実際に書かれたであろう表現に忠実な形で新版を刊行する意義は大きい。幸恵の業績を改めて多くの人に知ってほしい」と話す。(大沢祥子)
引用ここまで

 『アイヌ神謡集』は、「知里幸恵 銀のしずく記念館」によるとこれまでに22の言語に訳されている。その内最も早く訳されたのはエスペラントで、1979年に刊行された。現在では、Amazon Kindleストアで購入することが出来る。題名は、"Ainaj Jukaroj"。エスペランチストでもあった言語学者故切替英雄さん執筆の簡易アイヌ語文法も含まれている。(切替さんは、アイヌ語学専攻で2003年に『アイヌ神謡集辞典』を刊行している。)
 紙版では第3版(1989)が、日本エスペラント協会に注文すると在庫があれば、購入することができるかもしれない。500円+税と送料がかかるが。

 リフレッシュされた新版が楽しみだ。
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