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猪野富秋著『多変量解析の標本分布論入門』 [学校]

 手元に残っている大学時代の教科書に『多変量解析の標本分布論入門』がある。

 これは、大学時代の恩師が手書きで作られた教科書だ。部数は分からない。せいぜい100部ほどではないか。
 当時、「数理統計学Ⅲ」と言う講義があって、そこでの授業をまとめ、さらに展開した内容になっている。頂いたのは、1984年の1月頃だろうか。同年2月1日の講義での書き込みがある。とんでもなく難しくて、分からなかったが。
 猪野富秋先生は、昭和9年(1934年)に生まれ、1957年北海道大学大学院理学研究科修士課程数学専攻を修了され、北海道砂川南高等学校教諭を経、北海道学芸大学助手となり、1982年には北海道教育大学札幌校教授(数学科数理統計学)として活躍された。平成3年(1991年)に「心アミロイドーシス」という病におかされ、翌1992年2月10日、逝去された。享年57歳。
 出版されている著書は、森北出版より『数理統計入門』(猪野富秋/伊藤正義共著)で、ネットで検索するとまだ在庫があるようだ。本文を見ると、先生の講義を彷彿させる。
 標記の「多変量解析の標本分布論入門」は、先生が50歳の時の執筆だが、将来出版を意図していたのだろうか。
 今年は、先生が亡くなられたのと同じ歳になる。やってきた仕事は及びもつかないが。
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