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ラインズマン [雑感]

 時に思い出す恥ずかしい出来事だ。

 高校生の時に、高体連への動員があった。どういうシステムなのか知らないが、自分の意志に関係なく、どこそこへ行って手伝え、と指示されるのだ。自分は吹奏楽部だったので、何で体育系の部活のお手伝いをさせられるのか、理解できなかった。
 それで、全然関心のない試合に行かされることになる。弁当くらいは出たかもしれない。
 わたしが行った試合先は、女子バレーボールだった。全道大会だったような気がする。
 ラインズマンだったが、インの時に旗を下げ、アウトの時にあげることくらいしか知らない。試合の結果などどうでもいいので、適当にやっていたら、ボールがきわどいところに落ちたらしい。ちゃんと見ていなかったのだ。しかも、勝敗を決するようなタイミングらしい。全選手、主審、そして観客の視線が集まっている。
 まあいいや、と旗を上げた。沸き上がる歓声。でも、後から、あれは入っていたよ、と誰かに言われた。

 高校生だから、選手も監督も、審判には文句を言わない。
 でも、何年かの努力の結果が、こんな素人のラインズマンの裁定によって決まるなんて、自分でもとても申し訳ないと思った。だから、今でも時々思い出すのだ。
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