SSブログ

教育委員会の聴取 [学校]

 本校が市内で最初の実施校なのだろう。

 一ヶ月程度かかると聞いているので、市内300校を聴取するためには、1日10校以上を行わなければ終わらない。道教委から1名聴取として、市教委から1名立会人として、各校へ出向くので、各々10人以上が1ヶ月以上に渡ってこんな調査を続けることになる。全道では小・中学校は2000校近くあるから、全てが終わるのに何ヶ月かかるのだろう。道教委、各市町村教委の職員は本来業務をそっちのけにして、各校に行って聴取なる作業を行っているのだ。
 本校では、一般教諭だけではなく、校長、教頭等も含め7割くらいが対象になった。全市では8割くらいが対象だろうと言う。
 指摘のほとんどがこんな例だ。札幌では夜間は自動警備になっているので、朝は警備装置を解除し、夜は設定する。8時15分が勤務時間開始とすると、8時16分に解除されているなら、その日勤務した教職員は全て遅刻となる、はずだが、「実際はどうだったのですか」と質問されるのだ。長期休業中を含め、このような例を2011年度分から過去5年分にさかのぼってすでに各個人別に疑義のある日時・内容を精査している内容に基づいて聴取を行う。
 無届けの遅刻や早退が明らかになれば、文書による戒告処分と給与の返還を求めるという。
 ある組合員は、数分の遅刻や早退が問題ならば、夜6時あるいは10時まで働かなければならない超過勤務の分はどうなるのですか。親から電話が来ても、勤務時間を過ぎていますから対応できません、何か重要な事件があっても勤務時間を過ぎていますから家庭訪問も出来ません、と答えればいいのですか、と委員会の職員に疑問をぶつけたという。
 教育職員には残業手当が無い。これは、昭和46年、当時の日教組との合意によって政府が一律4%の調整額の支給とあわせて校長の超過勤務の命令を原則行わないものとして決められた法律(「給特法」)によるものだ。以来、41年、この構造は変わっていない。だが、ほぼ無制限に近い超過勤務の実態は続いているのだ。
nice!(4)  コメント(5) 
共通テーマ:学校

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。