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フーコーとナポレオン三世 [雑感]

 アクゼル著『フーコーの振り子』(早川書房 2005年刊)を読んだ。

 彼がなかなか中央のアカディミアから認められ無かった学者であったこと、卓越した技術者でもあり振り子制作、ジャイロスコープの発明、光速度の測定などに貢献したことは初めて知った。

 彼が晩年地位と賞賛を得るのを助けたのは、彼のむしろアマチュア的な科学的成果を賞賛した時の大統領ナポレオン三世であったことも意外だった。

 フーコーは名声を手に入れたが、数多あるアイディアを抱えたまま難病のために49歳で死亡する。ナポレオン三世もまたその後失脚して死亡し、彼の一見共和制、実は帝政の国家もまたその姿を変えることになる。

 訳が少し読みづらいが、久々に新たな発見がある読書だった。
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