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『漫画 君たちはどう生きるか』が200万部超え [雑感]

 昨日の新聞報道によると、「漫画 君たちはどう生きるか」(原作吉野源三郎 漫画羽賀翔一)が累計発行部数200万部を超えたと版元のマガジンハウスが9日発表したとのこと。

 新装版小説と合わせると250万部と言うから、小説も50万部売れていることになる。
 前から出版されている岩波文庫版は、1982年第1刷発行だが、売り上げが漫画版に連動して急進し、岩波文庫全タイトル中歴代2位の144万部に達するという。第1位がなんなのか気になる所だが、1937年に刊行された著書が、改訂を経ながらも未だに読まれ続けているというのは、とても嬉しい。
 私も、多分中学生の時に読んだ。当時読んだ本は手元に無いから、学校図書書館から借りたのかもしれない。コペル君が仲間を裏切る結果となり病に伏せる所は、とても身につまされる感じがした。
 教師になって始めて卒業生の担任となったとき、卒業式後の最後の学活で、全員にこの本をプレゼントした。何年か前に当時の卒業生と会って飲み交わしたときに、この本の話になって「難しかった」と言う。彼女は旧国立大学を出て官公庁に就職したのだが、それでも、高校時代には通読が難しかったのだろうか。
 漫画も、文章が多くて、決して読みやすいとは言えない。それがよく売れているというのだから、日本の知性を求める心もまだまだ捨てたもんでは無いと、思うのである。
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