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大橋巨泉さんと中咽頭癌 [健康]

 昨晩のテレビに大橋巨泉さんが出ていた。

 2013年に中咽頭癌(ステージⅣA)が見つかり、リンパ節七カ所に転移した癌は手術で取り、本体となる原発巣は、35回の放射線照射で治療したそうだ。

 喉への放射線照射は、味覚の減退、唾液の減少、強度の口内炎などの副作用をもたらす。個人差はあるようだが、巨泉さんの話にはとても共感できた。
 巨泉さんは、入院せずに在宅で、病院に通って治療を受けていたそうだが、治療終了後が地獄だったという。何を食べても何の味もせず、食事が出来ず、口内炎がひどい時には、水も飲めなかったという。2週間くらいそんな状況が続き、10キロ以上痩せたそうだ。あまりにも痛いので、医療用モルヒネを処方して貰ったという。今は味覚はほとんど戻ったが、唾液はあまり出ないという。ペットボトルの水が常に欠かせないそうだ。

 わたしの場合もほとんど同じようなものだ。2010年に中咽頭癌と診断され、入院して抗癌剤6コース(6週間)と35回(計70グレイ)の放射線治療を受けたが、20回目くらいで味の感覚がなくなって食事が取れなくなり、25回目くらいから完全に胃瘻からの栄養剤摂取に切り替えた。胃瘻は、主治医の勧めで、あらかじめ手術で作っておいたのだ。だから、お腹が空くことで苦しむことはなかったが、2月の退院後、自宅に戻ってもしばらくは3食栄養剤だった。だが、このままでは職場復帰できないので、無理にでも口からものを食べる練習をして、4月からの勤務に備えた。
 口内炎もそうだが喉のやけどにも苦しんだ。口の中の痛みで水も飲めない時もあったし、喉の外皮が真っ黒に焼けて毎日薬を塗ってガーゼをあてていた。お風呂にはもちろん入れない。痛みには、モルヒネのフェントステープ4mgを24時間毎に貼り、ゼリーなどを食べる時には同じくモルヒネのオプソ内服薬10mgを服用した。
 味覚喪失から、ほんの少し回復してきたのは、治療終了後1ヶ月くらいか。菓子パンの甘さをほんの少し感じたのが嬉しかった。今では7割程度は回復している。唾液の方は、それほど回復することなく、今でも、ねばねばした唾液が少量しか出ないので、常に氷水を入れた水筒を持ち歩いている。
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