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三角関数と逆三角関数 [学校]

 微積を使うのには、弧度法で角を表すので、角rをラジアンとすると、マクローリン展開より、

 sinr=rー1/3!・r^3+1/5!・r^5-1/7!・r^7+・・・

 cosr=1ー1/2!・r^2+1/4!・r^4ー1/6!・r^6+・・・

 ちなみに、sin30°の近似計算をしてみると、30°はラジアンではπ/6=0.523598775・・・
 上記の式で、2項まで計算してみると、π/6ー1/6・(π/6)^3=0.499674178
 およそ、0.5で、sin30°=1/2 であることが分かる。

 これは、三角定規で使う、1つの角度が30°の直角三角形を考えると、sin30°は斜辺分の高さだから、1/2で一致する。

 逆三角関数でtanの角を考えるなら、同じ直角三角形で、底辺分の高さを求めると1/√3だから、ここでxを長さとすると、

 θ=arctanx=xー1/3・x^3+1/5・x^5ー1/7・x^7+・・・

 なので、x=1/√3=√3/3 を代入すると、2項までで、θ=0.5235946・・・で上とほぼ同じであるから、30°であることが分かる。

 関数電卓の中では、同式がメモリーに組み込まれているのだろう。一瞬で、答えが出る。
 計算尺でも、例えば6%の勾配の角度などは、C尺の0.06に対して、ST尺を読めば良い。3.44°を得る。電卓では、3.433630362°。

 今は微分積分が使えるから簡単だが、昔は三平方の定理や三角法の定理を使って計算し、数表にまとめたそうだ。手計算だったから、間違いも多かった。
 そこで、計算から印刷まですべて機械(歯車構成で、動力は手動あるいは蒸気機関)で行うことを考えた数学者がいた。チャールズ・バベッジ(1791~1871)である。資金難で完成までには至らなかったが、彼の設計図(「ディファレンス・エンジン2号」)を元に、1991年にロンドン科学博物館が製作したところ、見事に動いた。制作には8ヶ月、費用は75万ポンド(当時で約1億7千万円)を要したという。博物館では、毎日実演をしているそうだが、YouTubeでも見ることが出来る。現代のコンピューターの原型と言える。
https://www.youtube.com/watch?v=XSkGY6LchJs
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