褒められること [雑感]
先日、歯科クリニックで、歯科衛生士さんから、
「普段、どんな歯ブラシをお使いですか?」と聞かれたので、財布からメモ用紙を取り出して、
「Butler #03S」です、と答えたら、メモを見て、
「綺麗な字ですね!」と二度褒められた。
A6の紙を二つ折りにして、基礎年金番号やらもろもろ小さな字で書いてあるから、遠目にはきれいに見えたのかもしれない。
そもそも字を褒められたことは一度も無い。なまじっか読み書きが早くできたものだから、小学校でちゃんと勉強しなかったので、書き順はめちゃくちゃで、例えば退職間際になって「分配法則」の配の字の書き順が間違っていることに気がついた(これは小3で習う)。かえってアルファベットの筆記体の方が中学に入ってから練習したから、平仮名よりきれいに書けるようになったかもしれない。しかも当時の英語の授業はすべて筆記体だったから、ちゃんと読み書きできないと、教師の板書も写せない。
あまりに字が汚いので、高校2年生の時に、部活の友人から「字じゃない」と馬鹿にされ、頭にきて、学校帰りに本屋に寄り、ペン習字の本とペンとインクを買って「一二三、あいうえお」の書き方から練習し直した。まあ、それで少しはまともになったと思うが、教師になってからも、字のうまい先生の板書をみると、自分の字のまずさに生徒に申し訳ない気がした。
それでも、この歳になっても、褒められることは嬉しいものだ。「褒めて育てる」とはこういうことかと思った。その歯科衛生士さんからは、歯科医院専用歯ブラシを頂いた。
「普段、どんな歯ブラシをお使いですか?」と聞かれたので、財布からメモ用紙を取り出して、
「Butler #03S」です、と答えたら、メモを見て、
「綺麗な字ですね!」と二度褒められた。
A6の紙を二つ折りにして、基礎年金番号やらもろもろ小さな字で書いてあるから、遠目にはきれいに見えたのかもしれない。
そもそも字を褒められたことは一度も無い。なまじっか読み書きが早くできたものだから、小学校でちゃんと勉強しなかったので、書き順はめちゃくちゃで、例えば退職間際になって「分配法則」の配の字の書き順が間違っていることに気がついた(これは小3で習う)。かえってアルファベットの筆記体の方が中学に入ってから練習したから、平仮名よりきれいに書けるようになったかもしれない。しかも当時の英語の授業はすべて筆記体だったから、ちゃんと読み書きできないと、教師の板書も写せない。
あまりに字が汚いので、高校2年生の時に、部活の友人から「字じゃない」と馬鹿にされ、頭にきて、学校帰りに本屋に寄り、ペン習字の本とペンとインクを買って「一二三、あいうえお」の書き方から練習し直した。まあ、それで少しはまともになったと思うが、教師になってからも、字のうまい先生の板書をみると、自分の字のまずさに生徒に申し訳ない気がした。
それでも、この歳になっても、褒められることは嬉しいものだ。「褒めて育てる」とはこういうことかと思った。その歯科衛生士さんからは、歯科医院専用歯ブラシを頂いた。
字を褒められたとのことうらやましく思います。
字がわたしの最大のコンプレックスです。教員、特に小学校の教員は字がうまいものと思われがちなのが、わたしの辛いところです。わが子には辛い思いをさせたくないと思い、書道塾に通わせたところ、きれいな字を書くようになりました。しかし、わたしの字を見て、なぐさめるような表情で「悪くないんじゃないかな。」と言葉を掛けられるので、より辛くなります。
字を褒められたらどんなにうれしいことでしょうか。
by ハマコウ (2022-03-15 18:07)
ハマコウさん、コメントをありがとうございます。
私のその時のメモは、ほとんどアルファベットと数字でしたので、それだけのことだと思います。(アルファベットと数字の書き取りには多少自信があります。)
今度「般若心経」でもメモして、見てもらおうかな。大学での数学の恩師は講義中にソラで板書されていました。心臓の病気で57歳で亡くなりましたが、意識を失う前に親友に話した言葉が「心無罣疑。無罣疑故。無有恐怖。」(しんむけいげ。むけいげこ。むうくふ。)だったそうで。「心を覆うものが無い。覆うものが無いから、恐れも無い。」
ウチの家は浄土真宗なので、「般若心経」は唱えないのですが、「色即是空。空即是色。」は数学に通じるとの恩師の教えでした。
ご子息を書道塾に通わされたのは大正解でしたね。
なんにせよ、褒められることは嬉しいものです。
by tyuuri (2022-03-15 19:43)
補足
「ペアノの公理」によれば、0以上の自然数(ここでは0も自然数と定義する)は5つの公理により、すべて生成される。
すなわち、すべての自然数は0より生み出される。
by tyuuri (2022-03-16 12:28)
補足の補足
義務教育の検定済教科書では「自然数は1以上の整数をいう」とありますので、答案採点に「ペアノの公理」を持ち出しても、相手にされません。
ああ、退職してよかったなぁ。数学のことが言える。
by tyuuri (2022-03-16 19:18)
補足の補足の補足
中3では2次方程式の一般解の公式を教えますが、判別式が負になれば解は無いと教えます。
しかし本当は解はあります。それはマイナス1の平方根「虚数」を含むので、中学校では教えることが出来ず、高校に入ったら習います。小川洋子さんの小説『博士の愛した数式』では、10歳の子どもと家政婦さんに「そんな数はないのでは」と言う問いに「いや、ちゃんと我々の心の中にあってその小さな両手で世界を支えているのだよ」と答えます。
数学は奥深く、知っているようなふりをしてはなりません。
by tyuuri (2022-03-17 05:40)