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タイガー手動式計算機 [学校]

 オークションに、1950年代の、タイガー製手動式計算機が出品されていた。ジャンク品では無く、すべての機能を確認してはいないが、稼働はするという。

タイガー機械式計算機1950年代.jpg


 金属製の懐かしい形状だ。小学校低学年の頃、職員室近くの飾り棚だったろうか、同じ物を見た記憶がある。先生に聞いたのだろうか、手で回して計算が出来る機械だと知った。不思議で、いつか自分も触ってみたいと思った。展示してあったと言うことは、当時すでに使われていなかったのだろうか。8歳頃として1965年あたり。タイガー手動式計算機は1970年で製造を止めているが、1960年以降は、オール金属では無くなり形状も新しくなっている。おそらくは、展示されていた物は故障してもう使えなくなった代物だったのだろう。

タイガー機械式計算機1949.jpg


 これは、タイガー社のHPにある、1949(S24)年製(製造番号66566)手動式計算機。販売価格は28,400円。当時の公務員初任給が4,863円だったと言うから、現行20万円とするなら、単純計算すると、今の価格で1,168,000円と言う計算になる。ちょっと高すぎる気がするが。別な観点でみると、1950年から2019年までの消費者物価指数は平均で8.35倍だそうだから、この指数で計算すると今の物価で237,000円となる。
 なお、この後、1960年からデザインが多少変わり、価格も変更されたが、1970年の製造・販売終了まで35,000円だったそうだ。
 この製造廃止の背景には、もちろん電卓の台頭があり、1969年にシャープが99,800円で販売した世界初のLSI電卓が決定打となった。計算尺もそのあおりを受け、日本のヘンミも1975年に計算尺の製造を止めることになる。

 その手動式計算機が、当初3500円で入札者が1名だった。終了30分前に3600円で入札したら、それで、あっさり落札が決まった。送料が2000円近くかかるが、子どもの頃に憧れた「夢の機械」が手に入るのだ。

 なお、機械式計算機の歴史については、内山昭著『計算機歴史物語』(岩波新書 1983)が詳しいが、絶版のようだ。ただ、古本で安く手に入る。
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