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教員免許更新制・その2 [学校]

 ネットで検索すると、教員免許課程認定大学の悩みも深刻なようだ。

 講習を受ける側にとっては10年に一回のことだが、大学側は毎年数百人(ひょっとしたら千人近く)の受講生を受け入れなければならない。受け入れられる期間となれば、長期休業中しかないだろう。(土・日、夜間の開講は平常業務があるので、無理だろう。)となると、今まで学会出席とか研究活動に使われていた期間が、この更新講習のために費やされることになる。降って湧いてきた「災難」とも言うべきものか。

 平成19年7月文部科学省教職員課が出した「教員免許更新制についての説明会開催のお知らせ -大学関係の方々へ-」には、こうある。

「 ・教員免許の更新には30時間以上の講習修了が要件となりますが、その担い手は課程認定大学にほかなりません。
 講習を開設するか否かはもとより各大学の判断によりますが、各課程認定大学におかれましては、教員養成に果たすべき自らの役割とその責任の重さに今一度思いを致し、主体的かつ積極的に取り組んでいただきたいと思います。」

 道内では、課程認定大学は、教育大以外に北海道大学や私学があるが、そのすべてにこのような通知文?(お知らせ?)が行っているのであろう。

 あんたの所は、教員免許に必要な単位を認めてやってあげているのだから、(一応任意だけど)当然開講するよね?! とも読める。もう一つは、一応教育委員会とかも開講するともなっているけど、やる気はないから、大学にお任せね、とも。

 笑わせるのが、以下の記述。

「・(中略)下記のような講習により期待される好ましい効果も、是非認識いただきたいと思います。
 すなわち、講習が開設されれば、毎年10万人にも及ぶ様々な経歴を持つ現職教員が全国の大学で学ぶこととなります。彼らの多くは既に学校において中核的役割を担い、日々子どもたちと真剣に「格闘」している人々にほかなりません。(「私的感想」 ウーン、われわれのやっているのは「格闘」なんだ・・・)その意味で、みなさんが日頃多く接している現役学生とは全く異なる存在です。
 大学の側に彼らの声を積極的に聞こうという姿勢さえあれば、彼らの多くが、大学という理論中心の学びの場に、実践に根ざした様々な知見をもたらしてくれることでしょう。逆に、彼らは、自らの夥しい経験の蓄積に明解な理論的支柱を与えてくれる専門家を強く求めているのです。」

 あのー、何か主旨が違うんじゃないですか。
 これは、免許更新講習でしょう。落ちたら、免許不更新で、明日から、飯が食えなくなると言う制度。(合格点に満たなければ、2年間は再受講できると言うけど。)
 受ける側からしたら、大学の教員と議論を交わすなんて、目立つような行為、しませんよ。
 修了試験で、何か書けって言われれば、レクチャーの趣旨に沿って、書きますわね。自分の本音なんて書きません。落ちたら首だもの。

 例えば、「儀式的行事における国歌斉唱と、国を愛する心の育成の関連についてどう考えるか」と質問されて、「そんなの関係ねぇ」って答えたら、多分落ちちゃうから、「国歌・国旗法と改正教育基本法との関連において、儀式的行事における国歌斉唱は極めて重要な指導である」って、答えておけば、多分パス?

 と言う風に、教える側にも、教わる側にも、極めて欺瞞・二重人格を作る制度だと言うことです。

 ところで、受講費用3万円って、大学に行くんでしょうか?


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