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JR北海道、97カ所でレール異常 [雑感]

 道内97カ所で、1年近くもレール異常が放置されていたという。

 事故が相次いでいるJR北海道だが、今回の事態は明らかにより深刻で、根が深い物と言える。
 要は安全運行の基本が出来ていないということだ。食品会社でいえば、賞味期限が切れている材料を使って商売をしているような物で、普通なら倒産だ。一社独占というおごりからか、内部管理すら正常に行われていない実態が出てきたのだ。
 こうなると、民営化すると良くなると言った過去の宣伝はまったく嘘ということになる。民営化は、国鉄労働組合を弱体化して中からの指摘をつぶし、赤字路線の切り捨てを進め、人員削減もどんどん行った。その結果が、これだ。
 大体、レール異常とは、脱輪につながるもので、列車なら、一度に数百人の犠牲者をうみかねない。自動車で考えたら、制御できないハンドルで走っているようなものだ。それを、分かっていて補修しないとは、どういう感覚だとそんなことが出来るのだろう。
 そもそも、北海道は、面積が広いので、路線の長さも半端ではないし、雪が降るので保線も本州とは条件が異なる。かつ、赤字路線を全部切ってしまうと、路線全体の連結が崩れるし、地元の反対も根強い。民営化で単独の黒字経営は無理なのだ。だから、JR生鮮市場とか、系列会社の稼ぎでしのいでいるが、本来無理なものをやらされているとしかいいようが無い。民営で無理ということをきちんと見据えて、国営とすべきなのだ。
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shira

 今回の報道でひとつ気に入らないのは、国鉄民営化を大々的に応援していた中央メディアがまるで他人事のようにJR北海道を批判していることです。自分たちが賛同して出発した会社が妙なことになっているのであれば、少しは当事者意識というか「あれはまずかったのかも」というものがあって欲しいもんです。メディアのこの状況を見ると、フクイチも東京五輪も他人事なんでしょう。
by shira (2013-09-24 21:43) 

tyuuri

>shiraさん、分割民営を進めた当事者がこんな講演をしているのです。
 (以下引用)
 森喜朗元首相は24日、札幌市内で講演し、不祥事が相次ぐJR北海道について、赤字路線を多く抱える道内では、利益を上げるのが難しい構造になっているとの認識を示した上で、「お金がないから、(線路の)補修もできない。何ならJRで稼ぎ頭のJR東海にJR北海道を買わせたらいい」と述べ、JR北海道の立て直し策について持論を展開した。
 森氏は1987年の国鉄分割・民営化について「もうからない代表が北海道と四国、貨物だった。赤字になる会社は分かっていた」と説明。
 JR東海が2027年の開業を目指す東京(品川)―名古屋間などのリニア中央新幹線で、総工費9兆円を自社負担することに触れ、「そんなにお金があるなら、せめて1割でもいい、JR北海道を少し手伝ってやってくれないだろうか。公平ではない」と訴えた。<北海道新聞9月25日朝刊掲載>

 さらに、今日までにレール異常の報告は170件増え、267カ所となっています。1985年に基準の変更があり、保線員がその内容を誤解していたせいという。何という杜撰。
by tyuuri (2013-09-25 17:36) 

tyuuri

>きりたんさん、niceありがとうございます。
by tyuuri (2013-09-25 17:37) 

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