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「虚数の虚数乗」√ー1^√-1(=i^i)=1/√(e^π) の簡単な証明 [雑感]

 i^i=1/√(e^π) の簡単な証明を紹介する。
 虚数i(-1の平方根)の虚数乗が実数になるというのは、不思議な結果だ。

 オイラーの公式は分かっているものとして、

 e^iy=cosy+isiny

 z=r(cosθ+isinθ)=re^iθ とすると
 複素数 z=x+iyに対して
 e^z=e^x・e^iy=e^x・(cosy +isiny)

 e^iyは周期2πを持つから
 e^(z+2nπi)=e^z

 ここで複素数に対する対数の定義を定める
 z≠0,ωに対して
 ω=log z ⇔ z=e^ω
 z=re^iθ, ω=u+iv とおくと
 re^iθ=e^(u+iv)

 両者の絶対値を比較すると

 r=e^u より u=logr

 また両辺の偏角を比較すると
 v=θ+2mπ (mは整数)と書ける

 以上より
 z=re^iθ に対して
 logz=logr+i(θ+2mπ)

 ここで複素数の冪乗の定義をする

 a>0ならば、bを複素数とすると
 a^b=e^(bloga)
 
 先ほどの結果より

 i(log1+i)=i(1/2・log2+(8m+1)/4・πi)
     =(8m+1)/4・π+i・1/2・log2
 なので定義より
 (1+i)^i=e^ilog(1+i)
      =e^(ー(8m+1)/4・π+i・1/2・log2) (mは整数) 

     ・・・複数の値をとる

 ここでi=e^(π/2・i)より
  logi=log1+i(π/2+2mπ)
    =(4m+1)/2・πi
 よって
   ilogi=ー(4m+1)/2・π
 なので累乗の定義より
   i^i=e^ilogi
     =e^(ー(4m+1)/2・π) (mは整数)   

 特にm=0のとき、

  i^i=e^(ーπ/2)=1/(e^(π/2))=1√(e^π)
              =0.20787957635・・・

 となり、これをi^iの主値という。

 関数電卓では、
 e^π=23.1406・・・
 √e^π=4.8104・・・
 1/√e^π=0.207879576・・・

 LL尺を持つ計算尺では、
 D   3.14 次に A 23.1  次に C 0.208
 LL3 23.1     D 4.81     D 1.0  (4.81の逆数を求めC尺に0.208を得る)
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